イ形容詞・ナ形容詞の違い|見分け方と活用を例文で解説

「きれい」はイ形容詞?

カメちゃん

カメちゃん

先生、「きれい」はイ形容詞だよね?

ツル先生

ツル先生

いいえ。「きれい」はナ形容詞です。

カメちゃん

カメちゃん

「い」で終わってるのに!?

ツル先生

ツル先生

はい。日本語の形容詞は、最後の文字だけでは判断できないものもあるんですよ。

日本語の形容詞は、大きく、

  1. イ形容詞
  2. ナ形容詞

の2つに分けて学習します。

たとえば、

  • 高い
  • おいしい
  • 暑い

などはイ形容詞です。

一方、

  • 静か
  • 元気
  • 便利
  • きれい

などはナ形容詞です。

今回は、イ形容詞とナ形容詞の違い・見分け方・使い方を見ていきましょう。

イ形容詞とは?

イ形容詞は、

高い

安い

暑い

寒い

おいしい

楽しい

などの形容詞です。

基本形が「い」で終わるのが大きな特徴です。

たとえば、名詞の前に置くと、

高い山

安い店

おいしい料理

となります。

カメちゃん

カメちゃん

じゃあ「い」で終わればイ形容詞!

ツル先生

ツル先生

まだ早いです。

カメちゃん

カメちゃん

このパターン、動詞グループでも見たな……。

ナ形容詞とは?

ナ形容詞には、

静か

元気

便利

有名

簡単

などがあります。

名詞を修飾するとき、

静かな町

元気な人

便利なアプリ

有名な先生

のように、形容詞と名詞の間に「な」が入ります。

そのため、

ナ形容詞

と呼ばれています。

カメちゃん

カメちゃん

「静か町」じゃなくて「静かな町」だからナ形容詞なんだ。

ツル先生

ツル先生

そうです。「な」は、ナ形容詞を見分ける大きなポイントになります。

イ形容詞とナ形容詞の違い

名詞の前に置いて比べてみましょう。

イ形容詞

高い山

おいしい料理

暑い日

ナ形容詞

静かな町

便利な店

元気な人

つまり、

イ形容詞 + 名詞

に対して、

ナ形容詞 + な + 名詞

という違いがあります。

カメちゃん

カメちゃん

「い」と「な」を見ればよさそう。

ツル先生

ツル先生

基本を理解するには、とても分かりやすい見方です。

「きれい」はなぜナ形容詞?

ここで最初の問題に戻りましょう。

きれい

は「い」で終わっています。

しかし、名詞の前では、

きれいな花

といいます。

きれい花

きれいい花

とはいいません。

つまり、

きれい + な + 花

となるため、「きれい」はナ形容詞です。

カメちゃん

カメちゃん

見た目にだまされた……。

ツル先生

ツル先生

「最後が『い』なら必ずイ形容詞」というわけではないんです。

「嫌い」もナ形容詞

もう一つ、学習者が間違えやすい言葉があります。

嫌い(きらい)

です。

これも「い」で終わっていますが、

嫌いな食べ物

嫌いな人

のように使うため、ナ形容詞です。

カメちゃん

カメちゃん

きれい、嫌い……。「い」を信用できなくなってきた。

ツル先生

ツル先生

基本的な規則は役に立ちます。ただし、例外的に見えるものも一緒に覚えておきましょう。

文の最後ではどうなる?

イ形容詞とナ形容詞は、文末での形も違います。

イ形容詞なら、

この山は高いです。

この料理はおいしいです。

となります。

一方、ナ形容詞なら、

この町は静かです。

このアプリは便利です。

となります。

カメちゃん

カメちゃん

あれ?文末だと「静かなです」じゃないんだ。

ツル先生

ツル先生

そうです。「な」は名詞を修飾するときに現れます。「この町は静かです」と言います。

静かな町

ですが、

町は静かです。

です。

ここは重要なポイントです。

否定形も違う

イ形容詞を否定するときは、

高い → 高くない

暑い → 暑くない

おいしい → おいしくない

となります。

基本的には、

「い」→「くない」

です。

一方、ナ形容詞では、

静か → 静かではない

便利 → 便利ではない

元気 → 元気ではない

となります。

会話では、

静かじゃない

便利じゃない

のような形もよく使われます。

カメちゃん

カメちゃん

活用のしかたそのものが違うんだね。

ツル先生

ツル先生

そうです。だから、イ形容詞とナ形容詞を区別する必要があるんです。

過去形も比べてみよう

イ形容詞の過去形は、

高い → 高かった

楽しい → 楽しかった

暑い → 暑かった

となります。

一方、ナ形容詞は、

静か → 静かだった

元気 → 元気だった

便利 → 便利だった

となります。

丁寧に言うなら、

高かったです

静かでした

などの形になります。

「いい」は少し特別

カメちゃん

カメちゃん

「いい」はどうするの?「いくない」?

ツル先生

ツル先生

「よくない」です。

カメちゃん

カメちゃん

また出た、例外。

「いい(良い)」はイ形容詞ですが、活用するときに「よ」の形が現れます。

いい

よくない

よかった

よくて

となります。

× いくない

× いかった

とはなりません。

よく使う形容詞なので、セットで覚えておきましょう。

見分けるときは「名詞の前」に置いてみよう

カメちゃん

カメちゃん

結局、どうやって見分ければいい?

ツル先生

ツル先生

迷ったときは、名詞の前に置いた形を確認すると分かりやすいですよ。

たとえば、

高い山

ならイ形容詞。

静かな町

ならナ形容詞。

きれいな花

なら、「きれい」はナ形容詞です。

つまり、

〜い + 名詞

となるか、

〜な + 名詞

となるかを見るわけです。

ただし、新しい単語を覚えるときには、

きれい【ナ形容詞】

おいしい【イ形容詞】

のように、品詞も一緒に覚えると確実です。

なぜ2種類に分ける必要がある?

カメちゃん

カメちゃん

意味はどっちも「ものの様子を説明する言葉」なのに、なんで分けるの?

ツル先生

ツル先生

活用のしかたが違うからです。

たとえば、

高い

は、

高くない

高かった

と変化します。

一方、

静か

は、

静かではない

静かだった

と変化します。

つまり、意味の働きは似ていても、文法的な動き方が違うのです。

そのため、日本語学習ではイ形容詞とナ形容詞を区別して学びます。

まとめ

ツル先生

ツル先生

最後に整理しましょう。

 

イ形容詞 ナ形容詞 違い

 

イ形容詞

高い

おいしい

楽しい

暑い

↓

高い山

おいしい料理

ナ形容詞

静か

元気

便利

きれい

↓

静かな町

きれいな花

基本的には、

「〜い+名詞」ならイ形容詞

「〜な+名詞」ならナ形容詞

と考えると分かりやすいでしょう。

ただし、

きれい

嫌い

のように、「い」で終わっていてもナ形容詞になる言葉があります。

カメちゃん

カメちゃん

分かった。「きれい」はナ形容詞!

ツル先生

ツル先生

そのとおりです。

カメちゃん

カメちゃん

じゃあ「きれいな先生」!

ツル先生

ツル先生

文法は正しいです。