【日本語】自動詞と他動詞の違い・見分け方をわかりやすく解説
自動詞と他動詞とは?
日本語の動詞を勉強していると、
自動詞
と
他動詞
という言葉が出てきます。
たとえば、
ドアが開きます。
ドアを開けます。
という二つの文があります。
カメちゃん
「開きます」と「開けます」って似ているけど、何が違うの?
ツル先生
「開く」は自動詞、「開ける」は他動詞です。出来事の捉え方が違います。
簡単に考えるなら、
自動詞 → もの・状態に変化が起こる
他動詞 → 誰か・何かが対象に働きかける
という違いがあります。
たとえば、
ドアが開きます。
では、ドアに「開く」という変化が起きています。
一方、
田中さんがドアを開けます。
では、田中さんがドアに働きかけて「開ける」という動作を行っています。

自動詞(じどうし)とは??
自動詞とは、基本的に動作・変化・状態などが、それ自体について起こることを表す動詞です。
たとえば、
ドアが開きます。
があります。
ここでは、
ドアが
↓
開く
という変化が起こっています。
ほかにも、
電気がつきます。
コップが割れました。
車が止まりました。
荷物が落ちました。
などがあります。
それぞれ、
電気が → つく
コップが → 割れる
車が → 止まる
荷物が → 落ちる
という関係になっています。
他動詞(たどうし)とは??
他動詞とは、基本的に動作が何らかの対象に及ぶことを表す動詞です。
たとえば、
田中さんがドアを開けます。
という文があります。
ここでは、
田中さん
が、
ドア
に働きかけています。
田中さんが
↓
ドアを
↓
開ける
という関係です。
ほかにも、
電気をつけます。
コップを割りました。
車を止めました。
荷物を落としました。
などがあります。
他動詞では、動作が及ぶ対象が「を」で示されることが多くあります。
自動詞と他動詞の違い
自動詞と他動詞の違いを、同じ出来事を使って比較してみましょう。
ドアが開きました。
↓
ドアに「開く」という変化が起きた
↓
自動詞
一方、
田中さんがドアを開けました。
↓
田中さんがドアに働きかけた
↓
他動詞
となります。
つまり、
自動詞 → 何がどうなった?
他動詞 → 誰が何をどうした?
と考えると、最初は違いをつかみやすいでしょう。
「が」と「を」に注目すると分かりやすい
自動詞と他動詞では、助詞にも違いが現れることがあります。
たとえば、
窓が閉まりました。
では、
窓 + が + 閉まる
となっています。
一方、
窓を閉めました。
では、
窓 + を + 閉める
となっています。
ほかにも、
電気がつく。
↓
電気をつける。
皿が割れる。
↓
皿を割る。
荷物が落ちる。
↓
荷物を落とす。
となります。
そのため、初級では、
自動詞 → NがV
他動詞 → NをV
という形で覚えると理解しやすくなります。
自動詞と他動詞のペア
日本語には、同じような出来事を異なる視点から表す自動詞と他動詞のペアがたくさんあります。
| 自動詞 | 他動詞 |
|---|---|
| 開く | 開ける |
| 閉まる | 閉める |
| つく | つける |
| 消える | 消す |
| 壊れる | 壊す |
| 割れる | 割る |
| 落ちる | 落とす |
| 入る | 入れる |
| 出る | 出す |
| 上がる | 上げる |
| 下がる | 下げる |
| 始まる | 始める |
| 決まる | 決める |
| 変わる | 変える |
カメちゃん
似た形の動詞がペアになっていることが多いんだね。
ツル先生
はい。ただし、形だけで100%見分けられるわけではありません。
自動詞と他動詞の見分け方
では、知らない動詞を見たとき、自動詞と他動詞をどう見分ければよいのでしょうか。
見分け方1:「何がどうなる?」と考える
たとえば、
壊れる
という動詞を考えてみましょう。
何が壊れる?
↓
パソコンが壊れる。
となります。
パソコンそのものに「壊れる」という変化が起きています。
そのため、
壊れる → 自動詞
です。
同じように、
何が閉まる?
↓
ドアが閉まる。
何が始まる?
↓
授業が始まる。
と考えることができます。
見分け方2:「何をどうする?」と考える
次に、
壊す
を考えてみましょう。
何を壊す?
↓
パソコンを壊す。
となります。
「壊す」という動作が「パソコン」という対象に及んでいます。
そのため、
壊す → 他動詞
です。
同じように、
何を閉める?
↓
ドアを閉める。
何を始める?
↓
授業を始める。
となります。
見分け方3:自動詞・他動詞のペアを探す
日本語では、ペアで覚える方法も有効です。
たとえば、
開く ↔ 開ける
閉まる ↔ 閉める
始まる ↔ 始める
決まる ↔ 決める
変わる ↔ 変える
などです。
単独で、
開く=自動詞
と暗記するより、
ドアが開く ↔ ドアを開ける
のように、助詞を含めた文の形でペアにして覚えると使い方まで一緒に覚えられます。
「を」があれば他動詞とは限らない
ここは非常に重要です。
他動詞では「を」が使われる
と説明しました。
しかし、
「を」がある文=必ず他動詞
ではありません。
たとえば、
公園を歩きます。
空を飛びます。
橋を渡ります。
家を出ます。
などがあります。
これらには「を」があります。
しかし、
歩く
飛ぶ
渡る
出る
は、この用法では目的語を取る他動詞として「を」を使っているわけではありません。
ここでの「を」は、
移動する場所・経路
や、
離れる場所
などを示しています。
つまり、
「を」がある → 他動詞
と機械的に判断することはできません。
カメちゃん
じゃあ「が」「を」だけを見ればいいわけじゃないのか。
ツル先生
そうです。助詞は大きなヒントになりますが、動詞そのものの性質を見る必要があります。
すべての動詞に自動詞・他動詞のペアがあるわけではない
自動詞と他動詞を勉強すると、
すべての動詞には相方がいる
ように感じるかもしれません。
しかし、必ずしもそうではありません。
たとえば、
歩く
泳ぐ
寝る
など、対応する他動詞とのペアとして覚えるタイプではない自動詞もあります。
逆に、すべての他動詞に、形の似た自動詞が存在するわけでもありません。
そのため、
自動詞と他動詞のペア
は非常に重要ですが、
すべての動詞が一対一のペアになっているわけではない
ことも覚えておきましょう。
まとめ:自動詞と他動詞の違いを一覧で整理
| 自動詞 | 他動詞 | |
|---|---|---|
| 基本的な見方 | もの・状態に起こる動作や変化 | 動作が対象に及ぶ |
| 考え方 | 何がどうなる? | 誰が何をどうする? |
| よく使われる形 | NがV | NをV |
| 例 | ドアが開く | ドアを開ける |
| 注目しやすいもの | 変化・状態 | 行為・対象への働きかけ |
ただし、
「が」があるから必ず自動詞
「を」があるから必ず他動詞
という意味ではありません。
助詞だけでなく、動詞と文全体を見ることが重要です。
カメちゃん
じゃあ、「開く」「開ける」だけじゃなくて、「ドアが開く」「ドアを開ける」で覚えたほうがいいんだ。
ツル先生
そうです。動詞と助詞をセットにすると、違いがずっと見えやすくなります。